十三詣りについて

古来より、日本の伝統的な儀式として、数え年で13歳に達した男女が神社を参詣し、お祓いを受ける習慣があります。この13歳という年齢は、自分の生まれた「干支」がちょうど一巡りし、再び元の「干支」に戻る特別な年であり、人生で最初の厄年にあたります。このため、13歳は重要な節目として位置付けられています。

これまで健やかに成長できたことに対する感謝の気持ちを神様に伝え、これからの人生において正しい人格を育むための祈願を行います。また、知徳や福徳を授かり、未来に向けて良い運を引き寄せることを願います。お祓いを受けることで、心身の浄化を行い、新たな人生のスタートに向けての準備を整えることができます。特に春の3月から4月に行われることが多く、新しい制服や振袖を身にまとったお子さまたちが心新たに神前で祈願する姿は、家族にとっても大変意義深い瞬間となります。

十三詣りの参拝時期

古来の風習によれば、旧暦の3月13日（新暦の4月13日）が十三詣のご縁日とされています。この日付は、古代から続く伝統的な風習に基づいていますが、現代では地域や家庭の習慣により、1月や4月、11月など様々な季節に十三詣が行われるようになっています。当神社では一年を通じて十三詣の祈願を執り行っており、特に新学年の始まりにあたる春休みから4月下旬にかけて、新しい中学校の制服や振袖などで正装された方々が多く参拝されます。

満年齢・数え年について

古来より、「数え年」で年齢を数えていたため、十三詣も数え年でお祝いするのが正式とされていました。数え年では、生まれた年を1歳とし、毎年お正月を迎えるごとに1歳ずつ年齢が加算されるという数え方がされていました。

現代においては、「満年齢」を用いられる方もいらっしゃいます。満年齢では、生まれた日から一年後の誕生日で1歳を迎えるという、私たちが普段使っている年齢の数え方です。

現在では、十三詣をはじめとする多くの歳祝いにおいて、それぞれの家庭や地域の伝統、さらには子供の成長のペースや家族の都合に合わせて選べる柔軟さがあり、子供にとって一生の記念となる特別な日を、最も良い形で迎えられるようになっています。